かほく市でATF交換や修理依頼は竹多自動車にお任せ下さい。

2011年式ハイエースのミッションオイル漏れを修理しました。
本日は2011年式KDH206型ハイエースのATF(オートマチックトランスミッションフルード)漏れの修理をしたのでご紹介します。
ATFの役割
1. 潤滑
トランスミッション内部のギアやクラッチなどの金属部品を滑らかに動かし、摩耗を防ぎます。
2. 冷却
走行中に発生する熱を吸収・放出し、トランスミッションを適正温度に保ちます。
3. 油圧伝達
ATではクラッチの代わりに油圧で変速を行います。そのため、ATFが「動力伝達媒体」として重要です。
4. 清浄・防錆
内部の汚れや金属粉を分散させてスラッジの発生を防ぎ、部品の錆びを防止します。
ATFの交換時期
メーカーや車種によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
•4〜5万kmごと または 2〜3年ごと
•シビアコンディション(山道走行・渋滞多め・牽引など)の場合は早めの交換が推奨されます。
※「無交換タイプ(終生交換不要)」をうたうATFもありますが、実際はもちろん劣化します。
ミッション・CVTの修理は高額になるケースが多い為トラブル予防を含めて、定期的な点検・交換をおすすめします。
ATF交換のメリット
1.変速がスムーズになる
劣化したATFは粘度が落ち、変速時にショック(ガクッとする感覚)が出やすくなります。
新しいATFに交換すると油圧制御が安定し、滑らかで静かな変速になります。
2.燃費の改善
新しいATFは摩擦抵抗が少ないため、エンジン負荷が減り、燃費が向上することがあります。
3.トランスミッションの寿命延長
AT内部のクラッチやバルブボディの摩耗を抑え、故障予防効果があります。
4.オイルの汚れ除去
金属粉やスラッジ(汚れ)を取り除くことで、内部のトラブル発生率を低減できます。
ATF交換のデメリット・注意点
1.古い車・長期間未交換車ではリスクがある
劣化ATFの中で堆積していた汚れが、新しいATFの洗浄効果で一気に剥がれ、油路やバルブを詰まらせることがあります。
(特に10万km以上無交換車は慎重な作業が必要になるのでご相談下さい)
2.交換コストがかかる
ミッションオイルはエンジンオイルと比べてオイル料金、作業料金が高いです。
しかし、トラブル予防を考えると十分に価値があります。
定期的な交換でトラブルを防ぐのが結果的に「安く・安心」です。
今回の作業紹介
今回の作業はミッションオイル漏れの修理依頼がありました。

写真の赤丸の部分がオイルで濡れてにじんでいることが分かると思います。
これはミッションオイルパンのオイルガスケットが劣化して、そこから漏れてきているのでガスケットを交換する作業になります。
まずはミッションパンにオイルを抜くドレーンボルトがあるのでそこからオイルを抜いていきます。

その後に取付ボルトを外し、オイルパンカッターを使ってオイルパンを剥がしていきます。

オイルパンを外すとミッション側はこのようになります。

上の写真は外したオイルパンで、ガスケットや内部の金属粉を取り除く磁石などを綺麗に清掃していきます。
またミッション側のオイルパン取付面もガスケットが残っている状態なので、綺麗に清掃します。

綺麗に清掃した状態で新しいオイルガスケットを塗布してオイルパンを貼り付けていきます。

ボルトでオイルパンを取付後、ガスケットが乾くまで暫く時間をおき、新しいATFを注入していきます。

赤丸の部分にミッションオイルのレベルゲージがあり、レベルゲージを抜いてそこからミッションオイルを注入していきます。
オイル注入後は、しっかりと漏れ確認とオイル量の確認を行い作業終了となります。
エンジンオイルの交換はしていても、ATF交換はしていない、忘れがちという方が多いと思います。
定期的に交換しないと、知らないうちに変速ショックや燃費悪化、故障を招くことも…。
スムーズな走りと愛車を長持ちさせるために、ぜひ一度点検・交換をご検討ください!
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